不妊治療

不妊治療方法と技術について

当院で行っている治療の方法と技術について説明を行っています。

タイミング法・人工授精

自然排卵によるタイミング法
自然の排卵がある人 (月経周期が35日以内) に適用しています。 超音波検査と、血中あるいは尿中のホルモン (LH ホルモン) 検査の組み合わせで、妊娠しやすいタイミングを計ります。

排卵誘発剤によるタイミング法
月経より3日目前後から、飲み薬、注射、あるいは両者ともに併用し、質の良い卵子を排卵させることで妊娠率を高める方法です。 また、過排卵と言い3・4個の卵子を排卵させ、精子との出会いの確率を高め、妊娠率を高める方法もあります。以前は、排卵誘発剤の副作用が心配されていましたが、現在は新しいやり方で、ほとんど副作用もなく、通常のかぜ薬と同じぐらいの安全性をもって使用できます。

人工授精
精液中の元気な精子を選んで、子宮に戻す方法です。 一般的には、一回の治療での妊娠率は、自然排卵の時は4%、飲み薬の排卵誘発剤使用の時は7%、注射の排卵誘発剤使用の時は11%と言われています。当院の妊娠率は、不妊治療の実績ページを参照してください。

体外受精・顕微授精

培養3日目の8細胞期

卵巣から卵子を取り出し、体外 (培養用の入れ物内) で受精させ、受精卵を子宮内に戻す方法です。 精子が非常に少ない人は、顕微鏡下で直接、卵子内に細いガラスの針で精子を注入する顕微授精を行います。
このような方法で生まれた子供は、自然妊娠の子供と比較しても、先天異常や奇形の発生率も同じで、知能や体力も何も変わりません。

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培養3日目の8細胞期

胚盤胞移植

胚盤胞(大きい方は拡張した胚盤胞)

通常、体外受精や顕微授精は、3日目に受精卵を子宮内に戻しますが、5日目まで培養して戻す方法を、胚盤胞移植と言います。 40歳以上で着床しにくい人や、繰り返し妊娠しない人等に用います。

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胚盤胞(大きい方は拡張した胚盤胞)

凍結受精卵、凍結胚移植

(左)凍結前・(右)融解後

受精卵を凍結保存し、妊娠しやすい別な時期に融解し、受精卵を戻す方法です。 通常、体外受精の場合は 3 個までしか受精卵を戻しません。 従って、それ以上に受精卵がある場合、凍結保存しておくことができます。 従って、次回は採卵なしに受精卵を戻せることになります。 また、子宮内膜が薄かったりして着床しにくい場合や、繰り返し妊娠しない場合は、受精卵を凍結してすぐに戻さず、別な時に、妊娠しやすい環境を人工的に作って戻し、妊娠率を高めます。40歳以上や繰り返し妊娠しない人に向いています。

写真:(左)凍結前・(右)融解後

ハッチング(ふ化)法

(左)ハッチング法によりカラが薄くなった受精卵・(右)ふ化している受精卵

受精卵は、周囲にカラをもっています。 このカラが破れ難く、着床し難い場合があります。 ハッチング法とは、このカラを人工的に薄くし、破れ易くします。以前は、酸性の液や酵素に頼っていましたが、平成16年5月より、コンピューター制御のレーザー光線による最新の方法で、カラを薄くしています。 受精卵へのダメージが以前よりも少なくなりました。

写真:(左)ハッチング法によりカラが薄くなった受精卵・(右)ふ化している受精卵

精巣内精子による顕微受精

精巣内の精子

精液中には精子がない、無精子症の人の治療法です。 精巣(睾丸)の一部を取り、その中の精子を使って顕微授精をする方法です。 精子が精巣内にいるかどうかがカギです。

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精巣内の精子