ネオセルフ抗体とは
神戸大学と大阪大学の共同研究によって発見された、
新しい自己抗体『ネオセルフ抗体』が、
不育症患者様に高頻度に検出される事を、
世界で初めて証明しました。
一部引用します。
” 日本では不育症患者が数十~100万人いると考えられており、
” 不育症の女性227人についてネオ・セルフ抗体を測定したところ、
52人(23%)の患者で陽性となりました。
日常的に行われている不育症の原因を調べるための検査を行っても
原因が分からない不育症女性は過半数の121人を占めましたが、
そのうち24人(20%)でネオセルフ抗体のみが陽性という結果でした(図1)。
↓(図1 円グラフ)
特に抗リン脂質抗体検査が陰性となった女性のうち、
ネオセルフ抗体が陽性となった人が、多くいました(図2)。
↓(図2 イラスト)
文章・画像引用元
https://www.hulaimmune.com/contact/img/product_flyer.pdf
2020 Arthritis & Rheumatology
検査方法
ネオセルフ抗体は、
血液検査で測定可能です・
生理周期とは関係なく、
いつ測定しても大丈夫です。
現在では、自費の検査となります。
また、比較的新しい検査のため、
まだ行っている施設が限られます。
今後もっと検査ができる病院が増えている事が予想されます。
当院でもすでに複数名、陽性となっています。
特に、原因不明の流産を繰り返す方には、
ネオセルフ抗体の検査を受ける事をおすすめします。
治療について
具体的な治療方法は、
低用量アスピリン+ヘパリンです。
妊娠判定が陽性になった当日から、
低用量アスピリン+ヘパリンの使用を開始します。
治療方法は基本的に、
抗リン脂質抗体症候群の治療に準じた内容となっています。