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不妊治療

第11回日本臨床エンブリオロジスト学会・認定臨床エンブリオロジスト資格試験への参加

平成 18年1月8日 静岡県浜松市のアクトシティ浜松コングレスセンターにて第11回日本臨床エンブリオロジスト学会が開催されました。
当院からは山川圭介さん、東川博子さんが参加し、山川圭介さんが演題発表を行いました。演題名は『Aromatase阻害剤によるおける卵、子宮内膜への影響』でした。会場からも質問が出て、今後に役立つ意見交換が出来ました。
また、翌日の9日には認定臨床エンブリオロジスト資格試験が行われ当院の2名(山川・東川)が受験し、合格しました。

レトロゾールの安全性について、その他の排卵誘発剤の安全性について

2005年11月にカナダからレトロゾール(商品名 フェマーラ レトローズ アリミデックス)を排卵誘発剤としての使用に対する注意が報告されました。しかし内容が誤って伝えられています。
まず全ての情報から分析し安全といえます。カナダの報告は妊娠している人には投与しないでくださいとのことと、排卵誘発剤として開発された薬剤ではないとのことの2点です。
排卵誘発剤は一般に経口薬であろうと注射薬であろうと妊娠中の投与は認められていません。それでは排卵誘発剤を使用して妊娠した場合、胎児に影響があるかどうかということです。結論は影響ありません。それは月経(生理)1日目から14日目までは卵子の状態であり薬剤や放射線の影響を受けないためです。薬剤や放射線の影響が出るのは受精卵になって着床するおよそ月経19日目以降になって可能性があります。レトロゾールは月経2ないし3日目より5日間投与する方法です。従って月経8日目以降にレトロゾールを飲むことはありません。しかもレトロゾールは2日間で血中より消失します。つまり月経10日目には体からレトロゾールはなくなります。この後妊娠するわけですから薬剤の影響はありません。レトロゾールは排卵誘発剤として安全といえるのです。
2点目の排卵誘発剤として開発されたのではないという点についてですが、本来レトロゾールは乳癌患者の治療薬です。しかし抗癌剤ではありません。乳癌はエストロゲンというホルモンにより増殖したりします。レトロゾールを長期に使用すると女性ホルモンが低下し乳癌の再発を防げます。この作用を利用します。レトロゾールを短期間使用すると、一時的にエストロゲンの産生が低下し、その反動で脳の下垂体という部分からFSHという卵子を育てるホルモンが多く出てきます。また卵子のFSHに対する反応も良くなる作用を併せ持っています。その結果良質の卵子が形成されます。このような理由で欧米では現在、広く用いられています。開発の目的が違っても他の治療に用いられる場合は数多くあります。レトロゾールは安全な排卵誘発剤です。

平成17年学会便り

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平成17年に当院スタッフが参加した学会、ワークショップ、認定試験の一覧です。

第17回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座への出席

平成17年10月8日東京港区にあるニッショーホールにて開催された第17回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座に当院から蕪木看護師、伏見看護師、築紫助産師の3名が参加した。
生殖医療についての基礎知識やカウンセリングについての専門的な講演が開かれた。これからの治療に大いに参考になった講座となった。

総合ビタミンBの発売

当院では7月7日より総合ビタミンB剤の院内発売を開始しました。特に葉酸の摂取を当院では勧めています。というのは葉酸は胎児の中枢神経の発達に大きく関与しており葉酸の不足は脳や脊髄の重大な奇形を起こす事があります。3年前より米国では葉酸摂取に取り組み神経系の奇形発生率を30%~40%減少させることに成功しています。妊婦さんもこれから妊娠する可能性のある人も特に摂取を心がけることが重要です。
しかし必要とされる量は1日200μ/mlできれば400μ/ml以上が理想です。200μ/mlはホットケーキ10枚分です。とても食事だけでは摂取できません従ってサプリメントによる摂取が簡単です。当院では市販されている価格よりも安く提供できるようにしました。
また総合ビタミンB剤にはビタミンB6、B12も含まれています。葉酸、B6、B12の併用は血中のホモシスティンという物質を減少させます。ホモシスティンは動脈硬化や心臓疾患、子宮頚癌、結腸癌、肺癌、乳癌、口腔癌の原因になります。従って葉酸、B6、B12を摂取すればこれらの疾患の予防にもつながります。流産を繰り返す人の中にホモシスティンの高い人がいます。これも葉酸、B6、B12の併用にて低下し、流産を予防できる可能性があります。
妊娠に関係なく全ての女性にも、当然男性にも有効なサプリメントです。詳しい話を聞きたい方や処方を希望される方はお申し出ください。

60日分 650円(税込み)

第4回日本不妊カウンセリング学会へ参加

6月17日東京で開催。当院から不妊カウンセラーの伏見綾子さん、岩城留美子さん、助産師の築紫真奈美さんの3名が参加。伏見綾子さんが不妊カウンセリングの症例報告を行いました。今後もカウンセリングの質の向上を目指します。

セントジョーンズについて

最近、漢方療法だけでなくハーブによるリラックス効果、妊娠率の向上を目指しています。当院ではハウス食品のハーブの1つであるセントジョーンズ(道内ではまだ発売されていない、本州では発売中)を当院で発売しています。ドイツやスウェーデンでは医薬品として発売され効果は実証済みです。既に数名が使用し始め妊娠成立された方も出始めています。興味のある方、使用なさりたい方はご相談ください。

体外受精コーディネイターに新たに1名合格

当院の看護師伏見綾子さんが体外受精コーディネイターに合格しました。今後はいろいろな質問や悩みに気軽に相談できるように心がけていきます。なおカウンセリングは予約制のため外来窓口までご連絡ください。

第21回北海道産婦人科生殖医学研究会へ参加

5月14日札幌で開催。当院から山川圭介さん、菊地麻衣さん、蛯名沙織さんの3名の培養室スタッフが参加。山川圭介さんが発表した。演題名は『レトロゾール使用における卵胞液中のテストステロン濃度』でした。卵巣刺激周期中に用いるレトロゾールという薬が卵胞液(この中で卵子は成長していく)でのホルモンにどのような影響があるのかという内容でした。会場から質疑応答があり、活発な意見交換が行われました。

高度生殖医療の料金変更

最近は通常の体外受精だけでは受精率が悪く胚移植に至らない人や受精の認められない人が多くなってきています。これらを解決するために現在は採卵数が2個以下の人は必ず顕微受精を施行します。また3個以上の人はそのうち何個かを通常の体外受精を施行し、残りを顕微受精しています。
例えば10個卵子が取れたとすれば5個を通常の体外受精、残り5個を顕微受精します。通常の体外受精、つまり卵子と精子をただ一緒にするだけの場合に受精がおきなくても顕微受精の卵子が受精している場合その受精卵を胚移植できます。もしも10個通常の体外受精を施行し、すべて受精せず胚移植する受精卵がないという事態は防げます。精子についても元精液(何も手を加えていない精液)中の運動精子が7500万以上かつ調整後(培養液で洗浄、遠心分離など)運動精子が2000万以上でない場合はすべて顕微受精としています。また人工孵化も現在、新鮮胚・凍結胚、胚盤胞全てに行って移植しています。従って当院では今後、体外受精顕微受精人工孵化をひとくくりにして現在より安く提供できるようにしました。詳しいことを聞きたい方は遠慮なくお尋ねください。


外来受付時間

受付時間 日・祝
9:00~12:00
14:30~18:00

※体外受精(当日)、精液検査、排卵誘発剤の注射は365日体制です

不妊専門外来